概要
- 冠動脈瘤は限局性の冠動脈の拡張で、一般的に周囲の正常血管径の1.5倍以上あるものと定義される
- 紡錘状と嚢状に分類される
- 部位別には右冠動脈が最も多く、左前下行枝、回旋枝、主幹部と続く
- 冠動脈造影やCTにより偶発的に見つかることが多い
発生機序
- 詳細な病理学的機序は不明だが大人ではアテローム性動脈硬化、小児では川崎病が主な病因として考えられている
症状
- 瘤自体の症状は殆どの場合伴わないが、合併症の出現によって症状をきたす。

- 合併症は上記のC欄。血栓症、遠位血管閉塞、瘤破裂、瘤による心臓圧迫が合併症となりうる
治療
- 現時点で標準化された治療はない
- 有症状か無症状か、瘤の性状(場所、大きさ、形、原因、増大のスピード)、医師の技量が問われる
- 初期対応
- まずは心血管危険因子(喫煙、高血圧、高脂血症など)のコントロールが優先される
- 最近の研究では経口抗凝固療法の処方が予後良好に関与したという研究もあるが、出血などの合併症に関するエビデンスは不明瞭である
- 小さな瘤に対してはPCI、大きな瘤に対しては外科的手術による治療が望まれる

↑LADの冠動脈瘤に対するステント治療
参考文献
World J Cardiol. 2021 Sep 26;13(9):446-455.

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